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預言者()はこのように言われています:
“女性はマハラム を伴わずして、一人で旅をしてはならない。男性は誰一人として、女性のマハラムがそこにいない限り、彼女の家に入ってはならない。”
そこである男が立ち上がり、預言者()に尋ねました:“アッラーの使徒よ!私の妻はハッジ(巡礼)へと赴きましたが、私は遠征に参加することを望みます。私はどうすべきでしょうか?”
預言者()は言いました:“彼女の同伴をしてあげなさい。” [ブハーリー 1763番]
預言者()はこれに関して雄弁に表現されています。彼は旅人の慣行として美しい男性的な声で旅の歌を歌い、荷物を運搬するラクダの安定した歩調を促していた男にこう言いました:
“アンジャシャ(男の名)よ、穏やかに。あなたは脆いガラス細工を駆り立てているのですよ。” [ブハーリー #5857]
“脆いガラス細工”とは、その隊商に加わっていた脆く柔和な女性たちの、壊れやすく乱されやすい性質について述べたものです。
唆すことの出来そうな女性や一人旅をしている女性を探し、彼女らを誘惑しようと企む、暴力的で悪意のある邪な男性がいることは周知の事実です。そしてそういった邪な男たちは強盗や詐欺、または誘拐や強姦などにも関わるものです。それゆえに、女性は旅路において彼女の世話や保護、そして安全の確保をし、見知らぬ他人および略奪者による危害の恐れから身を守ってくれるような特別なニーズを満たしてくれる人物が必要となるのです。イスラームにおける女性の“マハラム”とは、アッラー () によって報奨が約束されている自然な義務であるため、彼女を最大限の誠実さで守り、奉仕をしてくれる人物です。他の多くの文明においても、旅路にある女性に付き添い人を与える伝統を見出すことは出来ますが、その役割を“マハラム”以外の男性にも許可している場合があります。そしてそのような文化はマハラムと非マハラムを区別しないため、たびたび悲惨な結果を生み出しています。従って、こうしたことを理論的に検証すれば、女性が一人で旅に出ることを禁じ、“マハラム”である男性の同伴を命じることは、女性の能力を軽視・侮辱する制限などではないことが分かります。これは現実には、男性が自らの個人的な諸事やニーズよりも近親女性の保護を意図して彼女に同伴することを優先するという、いわば一つの名誉なのです。