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女性の働く権利

上記の通り、アッラーは全人類を一組の男女から創造され、家族の構築と家庭関係の確立に相互協力出来るよう、お互いへの自然な愛情と思いやりを据え付けられました。アッラーは、それぞれの種族の男性に優れた力と耐久性を授けられ、特定の領域において支配力を行使して種族への供給と保護の提供を可能にされました。その一方私たちは、各種族の女性が自然界において繁殖による種族の存続と維持の役割を担わされているのを目にすることが出来ます。子供を妊娠、出産、授乳することの出来る必要器官を備えられているのは女性のみです。人間の女性は、自分の子供たちに対してそれらの役割を担うことの出来る優れた愛情、優しさ、同情心、思いやりを授けられています。このような天性の責任感の存在、そして男性と女性のユニークな性質により、一般的に男性が家の外で働いて家族の糧を得ること、そして女性が家の中で働いて子供たちの世話をすることは至極自然なことなのです。

このような基本的事実を考慮に入れ、かつ女性の名誉と尊厳が守られる範囲内であれば、イスラーム法は彼女の働く権利を剥奪したりはしません。イスラームは女性が個人的な商取引きや契約、財務処理を行うことを許します。それら全ての契約や業務は、イスラーム法の観点からも適切かつ合法と見なされています。なお特定の諸条件に違反した場合は、このような女性に実践を許されている権利であっても無効とされ、その権利の行使を抑制されることもあります。

家の外で仕事に携わる女性は、それによって家事や彼女の夫、子供たちへの任務に悪影響を及ぼすようであってはなりません。彼女の仕事は他の女性たちと共に行なわれるものでなくてはならず、屈辱や誘惑に晒される原因となるような、男性との自由な(物理的)交流があってはなりません。アッラーの使徒 (r) はこのように述べられています:

“男女が二人きりになる状態では、そこには三人目として悪魔がいるのだ。” [ティルミズィー 1171番]

また別の伝承ではこうあります:

ある男が言いました:“アッラーの使徒よ、私の妻は巡礼へと赴きましたが、私は遠征に参加することが求められています。”

彼は言いました:“あなたの妻と共に巡礼を行いなさい。” [ブハーリー 4935番、ムスリム 1341番]

また著名な英国人作家であるレディー・クックは、その著「新しいこだま(New Echo)」においてこう記しています:

“男性は(男女)混合の環境を好むものです。それゆえ、女性は彼女ら自身の人間性と確執を起こす環境に誘き出されてしまいます。(男女)共学環境が普及すればする程、その社会では私生児が多くなるのです。これは大変なる惨事です・・・”

やむを得ず女性が家の外で働く場合は、まず第一にそれが女性の性質や体格に見合った合法的な職業や仕事でなければなりません。例えばそれが重労働であったり、男性の方により適したようなものであったりしてはなりません。

ここで、疑問が発生します:そもそもなぜ女性が働かねばならないのでしょうか?もしも女性が働くことによって自分自身の生活費を得たいのであれば、前述したように、彼女の男性家族によって全ての必要経費の世話が義務付けられているため、イスラームは彼女をそういった義務から免除しています。それゆえ彼女は生まれてから死ぬまで、人生における様々な段階を通し、彼女の任務として家事・育児への最大限の敬意と集中力を払うことが出来るよう、働くことは求められていないのです。この名誉ある任務には多大なる犠牲と献身が必要とされ、最高の地位が与えられています。

著名な英国人学者であり、英国ルネサンスの立役者の一人でもあるサミュエル・スマイルズは、このように語っています:

“それが国家的な富をもたらすかどうかに関わらず、女性が工場や産業地域で働くことを要求するシステムは、家庭生活を破壊してしまったのである。事実、それは家庭の根本的な構造と基盤を攻撃し、重要な支柱を破壊したのである。それは同様に社会的な繋がりをも断絶させたのだ。妻を夫から無理やり引き離し、子供たちへの適切な母性的養育の権利を剥奪することは、結果的に女性たちのモラルの低下をもたらした。女性にとっての本当の仕事とは、健全で道徳的な家族を育むことである。彼女には主に家事の責任、家庭の財政や、その他家庭内のニーズを満たすことが求められているのである。既に指摘した通り、工場での仕事は女性の責任を奪い去り、家庭における現実と認識を変えてしまった。同様に、子供たちもたびたび放任されるようになり、道徳的規範を持たなくなった。夫婦間の愛情と思いやりも失われてしまったかのようである。男性が工場で同じ作業をする女性を目にするようになって以来、彼らにとって女性は貴重で、愛され、探し求められる対象ではなくなった。女性は多くの影響と重圧によって、徳とモラルを基盤とした精神性と思考様式を変えられてしまったのだ。”

実際に、南アフリカの大統領夫人は、次のような言葉で女性に対して家庭への回帰を呼びかけています:

“女性にとっての最も自然な場所は、彼女の家庭なのです。女性にとっての主な仕事と責任は、夫への思いやりと、彼女の子供たちのニーズに答えることです。”

また、彼女は南アフリカ共和国の首都で開催された女性会議における演説で、次のように発言しています:

“女性にとっての主な仕事と責任は、夫への思いやりと、彼女の子供たちのニーズに答えることです・・・これは社会における私たちの義務です。それが男性の成功と健全な世代を生み出すことから、私たちはその義務に特別な誇りを持つべきなのです。”